子ぎつねは、町の灯(あかり)を目当てに、月明かりの野原をよちよちやって行きました。
初めのうちは一つきりだった灯(あかり)が、二つになり、三つになり、果ては、十にも増えました。 「わぁーい、町の灯(あかり)がいっぱいになった。明るいなぁ―。・・・・・・・ ふーうん。町の灯(あかり)には、お星様と同じように、赤いのや、黄色いのや青いのがあるんだな。」
やがて町に入りました。通りの家々はもうみんな戸を閉めてしまっていました。