子ぎつねは、町の(あかり)を目当てに、月明かりの野原をよちよちやって行きました。

初めのうちは一つきりだった(あかり)が、二つになり、三つになり、果ては、十にも増えました。

「わぁーい、町の(あかり)いっぱいになった。明るいなぁ―。・・・・・・・
ふーうん。町の(あかり)には、お星様と同じように、赤いのや、黄色いのや青いのがあるんだな。」

やがて町に入りました。通りの家々はもうみんな戸を閉めてしまっていました。

てぶくろを買いに9
作:新美 南吉 絵・音声:亀崎小学校PTA図書部



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