暗い暗い夜が、風呂敷のような かげを広げて、野原や森を包みにやってきました。
しかし、雪はあまりに白いので、包んでも包んでも、森の姿が白く浮かび上がっていました。
親子のきつねは、ほらあなから出ました。
子ぎつねは、まんまるな目をぱちぱちさせて、あっちやこっちを見ながら歩いて行きました。