やがて、行く手に、ぽっつり、明かりが一つ、見え始めました。
「母ちゃん、お星様は、あんなに低い所にも落ちてるんだね。」
「あれは、お星様じゃないのよ。あれは、町の灯(あかり)なんだよ。」と答えましたが、母さんぎつねの足は、急にすくんで、前へ進むことができなくなりました。
「母ちゃん、何してんの。早く行こうよ。」