ひと遊びして、ほらあなに帰ると、「母ちゃん、おててが冷たい、おててがちんちんする。」

母さんぎつねは、ぬれてぼたん色になった子ぎつねの両手に、はあっと息を吹きかけて、
「かわいい坊やの手にしもやけができてはかわいそう。夜になったら、町まで行って、坊やのおててに合うような毛糸の手ぶくろを買ってあげるね。」

てぶくろを買いに4
作:新美 南吉 絵・音声:亀崎小学校PTA図書部



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