すると、今度は、子どもの声がしました。 「お母さん、こんな寒い夜は、森の子ぎつねは、寒い寒いって、泣いてるよね。」
「森の子ぎつねも、今頃、ほらあなの中で、お母さんぎつねのお歌を聞いて寝るところでしょうね。 さあ、坊やも早くねんねしましょ。森の子ぎつねと、坊やと、どっちが早くねんねできるかな〜。きっと、坊やのほうよね。」
それを聞くと子ぎつねは、急にお母さんが恋しくなって、母さんぎつねの待っている方へ飛んで行きました。