「このおててにちょうどいい手ぶくろ、ちょうだい。」

「おやおや、きつねの手だな。きつねの手が、手ぶくろをくれと言っておるわい。きっと、だまそうと思って、木の葉っぱで買いに来たんだな。先にお金をください。」

子ぎつねは、素直に、握ってきたお金をぼうし屋さんに渡しました。

ぼうし屋さんは、それを指の先に乗っけて、かちかち合わせてみました。

「おやっ、カチカチと良い音がする。これは木の葉っぱじゃない。ほんとのお金だ。」

てぶくろを買いに12
作:新美 南吉 絵・音声:亀崎小学校PTA図書部



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