学 校 企 画 実 施 計 画 書

 

愛知県半田市立亀崎小学校

 

1 テーマ

小学生にもできる国際貢献 〜ネパールの小学校との交流を通して〜

 

2 企画のねらい

(1)現状の課題や現在の状況

現在、我々は豊かな文明社会の恩恵にあずかり、インターネットの普及に代表されるIT社会を向かえようとしている。本校では校内LANが整備されインターネットを日常的に学習に活用している。

しかし、ネパールの山間地には貧しい村が多い。小学校には電気も通っておらず、満足な学習環境が整っていない。そこには同じ小学生でありながらインターネット環境どころか文房具にも不自由している子どもたちがいる。

日本の小学生はネパールについての知識はほとんどなく、そこの同年代の小学生がどのような生活をしているのか、どのような学校生活をおくっているのかをまったく知らない。また、自分達が国際的に貢献できるとは考えてもいない。

 

(2)企画実践の必要性

ネパールの人々、子どもたちと交流を持つことにより同じ地球人としての自覚をお互いに持つことができると考える。

ネパールの小学生においては、日本の小学校と交流するためのインターネット環境が整備されるとともに、日本の子どもたちと交流する中で新しい学習の方法を得るものと考える。

日本の小学生においては、ネパールの小学校に対して自分達にもできることを考え実行することにより小学生でも国際貢献できる自信と達成感を味わわせることができる。

また、交流するためにコミュニケーション能力を自ら磨き上げていこうとするものと考える。

 

(3)新規性

ネパールの小学生と日本の小学生による国際交流は、当地区においては初めてである。

ただ単なる国際交流ではなく、自分達が同じ小学生に対して何をすることができるのかを考えさせたい。

 

(4)汎用性

   この企画により、ネパールの小学校にインターネット環境を作れば、ネパールとの交流がさらに発展していくものと考える。さらに、日本の多くの学校が交流に参加できる。

 

(5)波及効果

ネパールの小学生や人達に、日本の小学生の純粋な気持ちや考え方を見ていただくことにより、日本理解のよい機会になる。

 日本の小学生においては、ネパールの小学生との交流の過程において、自分達にもできる支援の輪をクラスから学年・学校へと広げ、さらに、地域や他校へと広げる活動が展開できると考える。

ネパールを理解し自分達でも国際貢献をすることができたという自信により、他の国々についても理解しようとし、さらに国際貢献を視野に入れた交流をしようとする。

この企画が成果をあげれば、今回の手法による交流・国際貢献は他の発展途上国との小学校との交流にも応用できるものであると考える。

 

(6)企画の成果目標

子どもたちは、ネパールの子どもたちとの交流を通してネパールについて知り、自分たちにもできる国際貢献について考え実行することができる。

 

3 企画の概要

(1)対象

  小学校6年生 3クラス(96名)総合学習 国際理解教育の時間

 

(2)実施内容

  まず、ネパールの現地を訪れた人やネパールからの留学生の話を聞いたり、写真などの資料を見せてもらったりする。そして、図書資料やオンライン資料等によりネパールについて調べてまとめる活動をおこなう。

次に、ネパールの小学校について調べた子の資料をとり上げて、ネパールの小学校支援の方法について話し合う。そこで、ネパールの小学校と交流するための中古パソコンや発電機を送る計画を立てる。

夏休みに6年担任の3人がネパール・カトマンズのホーリンガードン・ボーリングスクールと山間僻地校のラクチュンスクールを訪問する。

ネパールの交流校にインターネット環境ができあがり、送った中古パソコンが使える状態になった時点で、指導者同士や子どもたち同士によるメール・メーリングリスト・掲示板・WEBTV会議システムによる交流をおこなう。

次に、ネパール・ホーリンガードンボーリングスクールのキラン校長先生と小学生を日本に呼ぶ。キラン校長先生のお話を聞く会を開くとともに、小学生はホームスティをしながら亀崎小学校に通う。

この交流の中で、自分達の送った中古パソコンが有効であることを認識するとともに、直接、同じ小学生の生の声を聞くことにより、さらに自分達にもできることがあるのではないかと考え話し合う活動をする。

  話し合って決めた支援活動を校内のみならず地域へ広げ、さらに他校へと広げる活動をしたい。

評価は、日本・ネパール双方の子どもたちに交流を通しての感想を書いてもらい、この企画で何をつかんだのかを見ることとする。

さらに、支援活動に参加してくださった地域の人達・他校の児童・先生にも評価を求める。

ネパールを理解し自分達でも国際貢献をすることができたという自信により、アジアの他の国々についても進んで調べようとする気持ちを持たせる。

4 実施体制 

(1)参加校

   愛知県半田市立亀崎小学校

   ネパール・ホーリンガードン・ボーリングスクール

   ネパール・ラクチュスクール

   部外の協力体制として東海スクールネット研究会

(ネパールの交流校にインターネット環境を構築するための支援をお願いする。)

 

(2)実施スケジュール

6月 中   ネパールに詳しい人の話を聞く。

  6月 末まで ネパールについて図書資料やオンライン資料等で調べる。

  7月     ネパールの留学生の話を聞いたり、質問をしたりする。

ネパールについて調べたことをまとめて発表する。

  7月     ネパールの小学校支援の方法について話し合う。

  7月 末まで ネパール支援物資を集める。

  8月     ネパール交流校のインターネット環境を構築する。

カトマンズのホーリン・ガードン・ボーリングスクールを訪問して、

パソコン・カメラ・マイクなどを寄贈して、インターネットを通した

テレビ会議などが出来るように環境を整えてくる。

山間僻地校ラクチュスクールを訪問して、発電機をはじめ支援物資

を届ける。

  9月     ホーリン・ガードン・ボーリングスクールとメールやテレビ会議で交

流をする。

カトマンズ・ホーリン・ガードン・ボーリングスクールのキラン校長

先生と小学生が来日する。

ネパールの小学生は約10日間(予定)亀崎小学校にホームステイを

しながら通う。

 10月     ホーリン・ガードンスクールと交流を続けながらこれからのネパール

支援について考える。

 11月     学校祭にて学年で「ネパール展」を開催する。

         ネパール支援を学年から学校へさらに地域へ他校へと広げる。

 12月     アジアの他の国についても調べてみる。

        この企画の活動をまとめる。

 

(3)実施環境

   21台体制のコンピュータルーム

   6年生普通教室にパソコン各1

   CATVの回線による専用線